菅公学生服 南九州カッティングセンター株式会社様
物流
【AGV】キーカート
学生服トップメーカー「カンコー」の工場が採用した、AGV「キーカート」。 広い工場内の運搬をスムーズにし、労働力の軽減と時間短縮を図る。
自社生産比率90%、国内19の工場で製造
菅公学生服 南九州カッティングセンター株式会社様は、菅公学生服株式会社のグループ企業として、「カンコー」ブランドで販売されるスクールウェアの製造および縫製加工を行っています。高城工場は、昭和45年(1970年)に都城市高城町有水(旧北諸県郡高城町有水)で開所したのち、2016年に同市高城町穂満坊に移転、現在に至っています。2017年8月には同じ敷地内に、裁断を専門に行う菅公学生服南九州カッティングセンター株式会社が設立され、菅公学生服の南九州地域9工場分の裁断・縫製準備関連業務の中心を担っています。
ワンストップでの生産体制を進めるために
菅公学生服の特徴は、アパレル業界でも珍しい自社生産比率が90%で、高城工場を含めた国内19の工場で、自社製品のほとんどを製造している点です。これは何より品質を重視していることに加え、学校ごとに異なる制服の仕様やデザインなど細部に対応するため、また入試から合格発表、入学式と1ヶ月足らずの間に、採寸から仕上げまでを行うスケジュールに対応するためです。ワンストップでの生産体制をさらに進めるために業務の効率化は必須で、そのなかで出会ったのがトヨタL&Fでした。
限られた労働力のなかで作業効率を上げる
「最初に購入させていただいたのは、スポットクーラーでした」と振り返るのは、菅公学生服南九州カッティングセンター(株)のセンター長を務める本村友和様です。工場内の暑さ対策として、トヨタL&Fのスポットクーラーを採用したことをきっかけに、以前から検討していたフォークリフトを導入。それまでトラックで運び込まれた資材を、台車に積み替え運んでいたものを、フォークリフトでパレットごと運ぶことで、作業負担が大きく軽減されたと本村様は言います。
「私たちの仕事は、人間の労働力による業務の割合が大きい業種です。限られた労働力のなかで作業効率を上げるには、自動化できることは機械にまかせて、その分、必要な部分に人員を配置することです。AGV(無人搬送車)もそうしたなかで必要性を感じ、導入を決めました」(本村様)
広い工場内で働く「キーカート」
カッティングセンターの建物は幅50m、奥行き80mと広くて長い造りになっており、製品をトラック搬出口まで運ぶのは、相当の時間が必要です。本村様が計測したところ、運搬だけで1日1時間を使っていることが分かりました。労働力の軽減と時間短縮を目的に、2018年12月にトヨタL&FのAGV「キーカート」を導入しました。
導入した「キーカート」は、工場の奥にある作業場所(スタート地点)から搬出口(ゴール地点)までのコースを直線→カーブ→直線の順に進みます。車体は磁気テープを貼った誘導路を進み、車体の速度、停止位置も任意に設定できます。
キーカートはパソコンをつなぐだけで即座に設定を変更することが可能です。(写真左上)動作条件の設定も専用のソフトウェアではなく、エクセルのシートに数値を入力するだけでOK。
写真のコンテナ台車(写真左下)は、現場担当者様の手作りで、キーカートに対応したつくりとなっています。電動連結ピンに対応した金具(写真右上)がポイント。
さらなる発展を目指して
取材をした日は、本格稼働を開始したところで、キーカート本体は台車を3台連結させた状態で動き、カーブの曲がりもスムーズで、十分な役目を果たしていました。工場としては最終的に4台の台車を連結させ、1日4回の運搬を目指しているそうです。
「会社自体、大型の裁断機を導入するなど新しい試みを進めています。オートメーション化、効率化を図り、さらに業務の質を高めたいと思います」(本村様)
創業160年を超え、学生服のトップブランドとして、さらなる発展を目指す菅公学生服。社全体のテーマでもある「子どもたちの夢の実現」のために、これからも活動は続きます。
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